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年の初めに。それもまたちいさな光。

年の初めに、いつもお店の方針みたいなものを
自分で、再確認するというか、そういういろんな事を
考えるのだけれど、ちょうど、その、きっかけになるような
小説を読んだのだ。
それもまたちいさな光(角田光代)オール読物1月号。
クリスマスのラジオドラマの原作らしい。
全体のストーリーは、省かせてもらうが、
小さな洋食屋の二代目若手シェフが、ベトナムの街を放浪し、
そこで見たある村の食堂の話をするんだけど、
その場面が、良かったんだ。

「予約の取れなくなる店になりたいんじゃない。
近くの人たちが、自然と集まってきて、料理がうまいとか言い合うよりはさ、
料理の味なんか忘れて、自分たちの話をそれぞれできるような、
なんでもないけど、大切な場所っていうか。」

その若手シェフのセリフ。

ふん、ヤキがまわってきた俺からすれば、
何を青臭い事、言ってやがる、なんだが。

かつて、この仕事を始めたときは、やっぱり
そんな事を思っていたな。

ずっと、それが、頭の隅に引っかかっていて、
今日、改めて、そんな青臭い事、いいじゃない
と、思ったんだ。
by jack1641 | 2012-01-03 09:14 | 店長日記


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